アメリカのデザイナーがポルトガルのデザインを盗用? この盗用疑惑にポルトガル政府も法的措置を検討か。

セーター

東京五輪までの本格的なカウントダウンである聖火リレーも始まったが、ポルトガルではとある盗用疑惑がメディアで騒がれている。

それは、2004年にアメリカで創設されたブランド「トリーバーチ」のコレクションに、ポルトガルの伝統的なデザインがあからさまに盗用されているのだということ。

トリーバーチの公式サイトからはすでに撤去されているが、実際に販売されていたのは以下の商品。

セーター
船関連のデザイン(オールやブイなど)で「あら、可愛らしい」・・・と思っても、よ〜く見てみると、セーターの中央と肘の部分にはポルトガルの紋章が・・・。お値段は1着695ユーロ。

ポルトガルをモチーフにしたものであれば、「デザイナーの好み」という話で済んだのかもしれないが、実際にポルトガルの北部の「ポーヴォア・デ・ヴァルジン/Póvoa de Varzim」市に19世紀から存在する伝統的衣装の一つ。ポルトガルの最高品質のウール(エストレーラ山脈のエリアもので、ポヴェイラ・ウールとも称される)を用いたセーター。19世紀以降、デザインなどもさらに巧妙なものになっていた。

そのセーター(オリジナル)は以下の通り。

写真はポーヴォア・デ・ヴァルジン市役所のものです。織り方やデザイン・・・「そっくり」です。

メーカー側は、メキシコの民族衣装にインスパイアされたのだとのこと・・・。

あれ?でもこれは?

「あら、かわいいレタスちゃん・・。」ん?でもこれは・・・(トリーバーチのオフィシャルショップより出典)
こちらはキャベツ・・・。ポルトガルの有名な工房である「ボルダロ・ピニェイロ」社の代名詞であるデザインです・・・。(ボルダロ・ピニェイロ社公式サイトより出典)

トリーバーチのロゴも、ポルトガルの著名ファションデザイナーのヌーノ・ガマ氏のロゴと激似。これは、オフホワイトどころではない気が・・・。

トリーバーチさんもポルトガルが気に入ったことは間違いないかもしれない。

この件に関し、ポルトガル政府も知的財産権など、法的措置を検討しているとのこと。

「オリジナル」の商品のお値段は、トリーバーチ製の僅か10%ほどのお値段です・・・。

ポルトガルでのコロナウイルスの感染者数が大幅に増加。非常事態宣言・緊急的制限措置を施行。

ポルトガル国内でのコロナウイルス(COVID-19) 新規感染者数は、国内居住者100万人あたりの統計で、EU圏内で最多、世界でも2番目に多い国となってしまった。

新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの接種が昨年度末(12月27日)に開始され、医療従事者や老人ホーム(特別養護老人ホームを含む)に従事している者、あるいは入居者。そして、心臓や呼吸器、腎臓に疾患を抱える者、そして軍や警察など、国が機能するために必要不可欠な機関に従事する者が「第一優先グループ」と指定され、優先的にワクチン投与が行われている。

しかし、2020年12月28日から感染者数が劇的に増加し、昨日(2021年1月17日)の統計データ(英国のオックスフォード大学や米国のジョンスホプキンス大学発表)では、遂に100万人あたりの感染者増加が世界で2番目に多い国となってしまった。

これは、日本での「大晦日・元旦」に値する「クリスマス」の休暇に関し、厳しい移動制限が敷かれなかったことが(他の市町村をまたぐ移動や、夜間の移動も、翌朝2時まで許可されたことなど)、原因の一つとされている。

大統領選挙が2021年1月24日(日曜日)に予定されている中、事前投票が早くも始まっている。

経済面では、レイオフ(一時解雇/帰休)制度への支援(従業員の給与負担)や商業施設の家賃支払いの負担を最大で50%まで国が負担することが発表されるなど、政府は経済対策の対応にも引き続き迫られている。

ポルトガルと日本の移動に関してのニュース。欧州委員会が欧州内の国境での来週からの移動制限解禁を推奨。EU圏外との移動制限解禁は7月1日か。

ポルトガルの大手新聞社「Público」紙のオンライン版からの出典。

以下、Público紙の記事です。(2020年6月11日、同社ウェブサイト上にて公開の記事)

欧州委員会が欧州内の国境での来週からの移動制限解禁を推奨。EU圏外との移動制限解禁は7月1日か。

欧州委員会の提案では、未だ現時点で感染状況が深刻な国との移動は制限されるべきと明記。

これまで3ヶ月間にわたって、EU圏内および圏外との鎖国状態を維持していたが、EU圏内の移動制限は来週月曜日に解除される見込みで、欧州連合に属さない、EU圏外への移動は、7月初めに解除される見込み。

この解除の目安となる日付は、欧州委員会が明示した提案によるもので、その提案は3月中旬にコロナウイルス感染防止のために発令された移動制限の対象国、つまり、シェンゲン条約締結国の30カ国およびヨーロッパへの段階的入国制限解除プログラムに含まれる4カ国(アイスランド、リヒテンシュタイン公国、ノルウェー、スイス)に出されたもの。

photo credit: AlexDROP _DS20969 – Lisbon Skyline via photopin (license)

欧州委員会の高官による提案によれば、人や物の往来の自由を制限する規定が解除される見込みである、来週月曜日(6月15日)から、EU圏内の移動は通常通りにまで戻る可能性がある。各制限解除へのステップは、隣接する国同士の移動制限解除など、すでにEU加盟国間で計画され、施行された国もある。ポルトガルとスペイン間の移動に関しては、7月1日から再開される見通しとなっている。

EU圏外(第三国)との往来に関しては、引き続き慎重な姿勢を貫いている。不要不急な移動に関し、7月1日から徐々に制限解除を推奨するとしているが、「感染状況が引き続き深刻な」特定の国々とは、移動制限を引き続き継続する措置が、今回の制限解除提案にて言及されている。

欧州委員会内務総局局長のイルヴァ・ヨハンソン氏は、「国際旅行は観光業や各ビジネスの分野で欠かせないものであり、再び家族や友人と集まることができるようになるためにも、EU圏内の移動制限解除後の7月1日から、EU圏外からの移動制限を段階的に、そして柔軟に解除していく」と語った。

現段階では、同局長は新型コロナウイルスの蔓延に関する進歩状況がEU連合と同じ比率で推移する国々との移動制限を解除するとし、例として、「感染状況がEUと同等、あるいはEUより良好な欧州連合への加盟候補である西バルカン諸国の6か国との国境を開く」と言及した。

ブリュッセル(欧州委員会本部)としては、各国の感染予防措置、互恵性、そして感染状況に基づき、EU加盟国である全27カ国は互いに連携し、移動制限対象国となる国々のリストを各国で統一するよう推奨した。

もう一方で、欧州委員会としては、海外からの留学生のEUへの往来などといった、不要不急な移動とみなされている対象にも、制限解除措置の中に盛り込むよう推奨している。

https://www.publico.pt/2020/06/11/mundo/noticia/comissao-recomenda-reabertura-fronteiras-internas-proxima-semana-paises-terceiros-1-julho-1920215

ポルトガル財務相が辞任。新財務相にはジョアン・レアオン氏。

6月9日にポルトガルの各メディアで速報として報じられたニュース。ポルトガルの大手新聞社「Público」の記事をご覧ください。

出典:https://www.publico.pt/2020/06/09/politica/noticia/joao-leao-substitui-mario-centeno-ministro-financas-1919988

ジョアン・レアオンがマリオ・センテノに代わり、新たな財務相に。

この交代劇の決断は、補正予算案可決後に、ポルトガル大統領府のウェブページで公表された。新たな財務相の就任は来週月曜日で、それまでに前任のセンテノ氏の退陣はユーログループに報告される。

ポルトガル政府から離れるセンテノ前財務相の代わりは、現在予算担当副大臣に在任しているジョアン・レアオン副大臣。前任者と新任者両名と共に、首相がこの大臣の交代発表を行う。

ジョアン・レアオン氏の大臣としての任命式は、ポルトガルの休日が明け、前財務相が今も指揮するユーログループへセンテノ氏の退任報告が行われた後となる来週月曜日に執り行われる。

筆者のつぶやき:ユーログループはEU圏各国の財務大臣会合で、財務大臣を職を失えば、現在ユーログループの議長を務める同氏は、その議長職からも手を退くこととなる。

これでポルトガルは、この議長職のポストを失うこととなった。

photo credit: European Parliament Vote on EU-Vietman Free trade agreement and other issues via photopin (license)

ジョアン・レアオン新大臣が大臣として初めての国会登壇となるのは、今日6月19日に予定されている、今週火曜日に大臣評議会で可決された補正予算への一般討論となる。

この補正予算作成は、辞職願を出した本人である、マリオ・センテノ前財務相の最後の役目となった。

リカルド・モウリーニョ・フェリックス財務担当副大臣とアールヴァロ・ノヴォ国庫担当副大臣の両名も、前財務相辞任ともに退任する。

予算仕事人

2015年から、ジョアン・レアオン氏は予算担当副大臣として在任し、公共予算や予算政策作成に直接的に関与し、ポルトガルの2019年度の財政バランスは0,2%の黒字化となって終えた。その上、マリオ・センテノ前大臣がユーログループ議長に着任した2年前から、同氏は大臣評議会に精力的に出席していた。

当プーブリコ紙が収集した情報によると、ジョアン・レアオン氏とセンテノ氏の交代劇が意味するものは、与党第1党である社会党(PS)の政権公約を支える柱となったマクロ経済政策の作成を行った2015年、過去5年間の政府予算政策の責任者という立ち位置から見ても、現政府発足当初から財務チームの一員であった新大臣は現行の政策を推し進めるということである。そして、マリオ・センテノ氏と同様に、ジョアン・レアオン氏は社会党の党員ではない。

ポルトガルの新たな財務相は、本人の大学での研究分野や2010年から2014年まで、経済省の研究チームの責任者であった経歴から見ても、ポルトガル経済の深き理解者とされている。2009年から2010年の間には、当時の工業・開発担当次官であったフェルナンド・メディナ氏の補佐でもあった。

筆者のつぶやき:フェルナンド・メディナ氏は、リスボン市役所の現市長。

ジョアン・レアオン氏は、1974年にリスボンで生まれ、新リスボン大学で学士号と修士号を取得後、アメリカ合衆国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学の博士号を取得。2008年からリスボン大学学院の講師と着任し、2009年から2010年の間は同学院の経済学術委員会の委員長、そして2011年から2012年の間には、経済学の博士号プログラムの責任者を務めた。

2010年から2014年まで、ジョアン・レアオン氏は経済社会・統計理事会の一員を務め、2010年から2012年までは、OCDE(経済協力開発機構)の経済政策委員会のポルトガル代表メンバーの一員として、数々のグループ研究に携わった。

別れ際、最後の論争

マリオ・センテノ氏は自身の手で辞職願を出した。今取り沙汰されるのは、同氏がポルトガル銀行総裁に任命されるのか否かという点である。

マリオ・センテノ前財務相が財務省から離れる意思は、数ヶ月前からすでに存在していたもので、NOVO BANCOへの新たな公的資金注入問題以前からの話である。

筆者のつぶやき:NOVO BANCOとは、ポルトガルにかつて存在した財閥系の銀行「Banco Espírito Santo(バンコ・エスピーリット・サント)」が経営破綻し、同行解体後、不良債権以外の優先債と預金によって誕生した銀行。つまり「良い銀行」を作り、「悪い銀行」に不要債権を移管した。その銀行に、与野党が要請していたポルトガル国会の再承認を待たずして、予め予算組みしていた公的資金を同行に注入した出来事が物議を呼んだ。

今年の5月13日に首相公邸で開かれた「夜間の緊急会議」。首相が国会にて、銀行への公的資金注入に関し、今年の7月までには開かれる見込みであった資金注入に関する公聴会の終わりを待たずに、政府は公的資金注入を了承しないと断言したにも関わらず、マリオ・センテノ氏が自身の権限で8億5千万ユーロの資金注入を許可していた側面が明らかになっていた。

photo credit: wuestenigel Hand with Euro banknotes over flag of Portugal via photopin (license)