ポルトガル財務相が辞任。新財務相にはジョアン・レアオン氏。

6月9日にポルトガルの各メディアで速報として報じられたニュース。ポルトガルの大手新聞社「Público」の記事をご覧ください。

出典:https://www.publico.pt/2020/06/09/politica/noticia/joao-leao-substitui-mario-centeno-ministro-financas-1919988

ジョアン・レアオンがマリオ・センテノに代わり、新たな財務相に。

この交代劇の決断は、補正予算案可決後に、ポルトガル大統領府のウェブページで公表された。新たな財務相の就任は来週月曜日で、それまでに前任のセンテノ氏の退陣はユーログループに報告される。

ポルトガル政府から離れるセンテノ前財務相の代わりは、現在予算担当副大臣に在任しているジョアン・レアオン副大臣。前任者と新任者両名と共に、首相がこの大臣の交代発表を行う。

ジョアン・レアオン氏の大臣としての任命式は、ポルトガルの休日が明け、前財務相が今も指揮するユーログループへセンテノ氏の退任報告が行われた後となる来週月曜日に執り行われる。

筆者のつぶやき:ユーログループはEU圏各国の財務大臣会合で、財務大臣を職を失えば、現在ユーログループの議長を務める同氏は、その議長職からも手を退くこととなる。

これでポルトガルは、この議長職のポストを失うこととなった。

photo credit: European Parliament Vote on EU-Vietman Free trade agreement and other issues via photopin (license)

ジョアン・レアオン新大臣が大臣として初めての国会登壇となるのは、今日6月19日に予定されている、今週火曜日に大臣評議会で可決された補正予算への一般討論となる。

この補正予算作成は、辞職願を出した本人である、マリオ・センテノ前財務相の最後の役目となった。

リカルド・モウリーニョ・フェリックス財務担当副大臣とアールヴァロ・ノヴォ国庫担当副大臣の両名も、前財務相辞任ともに退任する。

予算仕事人

2015年から、ジョアン・レアオン氏は予算担当副大臣として在任し、公共予算や予算政策作成に直接的に関与し、ポルトガルの2019年度の財政バランスは0,2%の黒字化となって終えた。その上、マリオ・センテノ前大臣がユーログループ議長に着任した2年前から、同氏は大臣評議会に精力的に出席していた。

当プーブリコ紙が収集した情報によると、ジョアン・レアオン氏とセンテノ氏の交代劇が意味するものは、与党第1党である社会党(PS)の政権公約を支える柱となったマクロ経済政策の作成を行った2015年、過去5年間の政府予算政策の責任者という立ち位置から見ても、現政府発足当初から財務チームの一員であった新大臣は現行の政策を推し進めるということである。そして、マリオ・センテノ氏と同様に、ジョアン・レアオン氏は社会党の党員ではない。

ポルトガルの新たな財務相は、本人の大学での研究分野や2010年から2014年まで、経済省の研究チームの責任者であった経歴から見ても、ポルトガル経済の深き理解者とされている。2009年から2010年の間には、当時の工業・開発担当次官であったフェルナンド・メディナ氏の補佐でもあった。

筆者のつぶやき:フェルナンド・メディナ氏は、リスボン市役所の現市長。

ジョアン・レアオン氏は、1974年にリスボンで生まれ、新リスボン大学で学士号と修士号を取得後、アメリカ合衆国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学の博士号を取得。2008年からリスボン大学学院の講師と着任し、2009年から2010年の間は同学院の経済学術委員会の委員長、そして2011年から2012年の間には、経済学の博士号プログラムの責任者を務めた。

2010年から2014年まで、ジョアン・レアオン氏は経済社会・統計理事会の一員を務め、2010年から2012年までは、OCDE(経済協力開発機構)の経済政策委員会のポルトガル代表メンバーの一員として、数々のグループ研究に携わった。

別れ際、最後の論争

マリオ・センテノ氏は自身の手で辞職願を出した。今取り沙汰されるのは、同氏がポルトガル銀行総裁に任命されるのか否かという点である。

マリオ・センテノ前財務相が財務省から離れる意思は、数ヶ月前からすでに存在していたもので、NOVO BANCOへの新たな公的資金注入問題以前からの話である。

筆者のつぶやき:NOVO BANCOとは、ポルトガルにかつて存在した財閥系の銀行「Banco Espírito Santo(バンコ・エスピーリット・サント)」が経営破綻し、同行解体後、不良債権以外の優先債と預金によって誕生した銀行。つまり「良い銀行」を作り、「悪い銀行」に不要債権を移管した。その銀行に、与野党が要請していたポルトガル国会の再承認を待たずして、予め予算組みしていた公的資金を同行に注入した出来事が物議を呼んだ。

今年の5月13日に首相公邸で開かれた「夜間の緊急会議」。首相が国会にて、銀行への公的資金注入に関し、今年の7月までには開かれる見込みであった資金注入に関する公聴会の終わりを待たずに、政府は公的資金注入を了承しないと断言したにも関わらず、マリオ・センテノ氏が自身の権限で8億5千万ユーロの資金注入を許可していた側面が明らかになっていた。

photo credit: wuestenigel Hand with Euro banknotes over flag of Portugal via photopin (license)

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